
みなさん、こんにちは!
カルブロ!へようこそ!
管理人のミヤヒロです!
- 『孤狼の血 LEVEL2』のあらすじが知りたい
- 『孤狼の血 LEVEL2』のネタバレ感想が読みたい
今回は2021年8月20日公開の
『孤狼の血 LEVEL2』のご紹介です。
前作『孤狼の血』では、柚月裕子さんの同名小説を原作に、昭和63年の広島で起こるヤクザの抗争と、それを背景にした殺人事件を追う刑事の物語が描かれました。
ヤクザ映画の枠にとどまらないミステリ作品としても上質で、そこに白石監督お得意のバイオレンス描写が加わり前作は話題に。
それもあって、本作はヤクザ映画とは思えないほど話題となっており、非常にハードルの高い続編となっております。
それではさっそく、あらすじ・ネタバレ感想を始めていこーじゃなぁの。
ぜひ最後まで読んでいってください!
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『孤狼の血 LEVEL2』あらすじ
平成3年、広島。
大上の意思を引き継いだ刑事・日岡の手引きによって、広島を拠点とする五十子組と尾谷組は手打ちをした。
そんな中、五十子会構成員の上林が出所。
上林はピアノ講師を殺害したのち、広島仁正会に顔を出すも、牙をなくした面々に嫌気が差し、単身で五十子の死を招いた刑事への復讐と打倒尾谷組に乗り出す。
一方、日岡は広島県警に招集され、ピアノ講師殺害事件の捜査にあたることになる。
『孤狼の血 LEVEL2』ネタバレ感想
カルブロ!的オススメ度 76点
- 和製ジョーカー?邦画最狂ヤクザ・上林が怖すぎる!
- 松坂桃李・鈴木亮平・村上虹郎の演技は必見!
- ミステリ要素・ヤクザ映画要素は弱い
- 見たかった日岡はコレじゃない
- バイオレンス描写もリアリティがなく物足りない
公開日:2021年8月20日
上映時間:139分
監督:白石和彌
キャスト:松坂桃李/鈴木亮平/村上虹郎/西野七瀬/中村梅雀/滝藤賢一/中村獅童
狂キャラ・上林は和製ジョーカー?

ストーリー面においていくつか不満がありオススメ度は76点と低めの点数。
しかし、キャラクターの個性の強さはインパクトがあり、邦画らしくない派手さを楽しめます。
その中でも特に、上林はその暴力的なスタイルもそうですが
- いきすぎた仁義なのか、ただ狂っているのか判断しかねる人間性のバランス
- 長身で筋肉質な体格から感じる本能的な恐怖
は鈴木亮平さんの演技力もあって、邦画トップクラスの悪役。
そんな上林の怖さはヤクザの怖さと明らかに違い、その“組織から外れ、タガも外れている孤高の悪”感は、『ダークナイト』版ジョーカーに近いものがあります。
警察(日岡)により一見平和になった呉原市を暴力が支配する街に戻す、という考え方は、動機が違っても『ダークナイト』のジョーカーと同じ。
ある意味本作は、『ノーカントリー』や『007』シリーズの悪の描き方に通ずるところがあり
ヤクザvs警察ではなく、悪vs警察
としてミヤヒロは楽しみました。
上林の仲間であるはずの広島仁正会幹部が日岡に対し「アイツを捕まえるためなら協力する」と話すシーンなんかは、もろ『ダークナイト』にも似たようなシーンがありましたよね。
上林は“悪から恐れられる悪”に恥じない狂キャラに仕上げられていました。
また、上林に限らず、日岡まわりの人物には丁寧に役まわりが与えられていて、大上亡き本作でも大上の存在を感じられる作りになっています。
たとえば、
日岡の指示で上林組に潜入する“チンタ”
には前作では日岡の役回りであった“受け継ぐ側”の役を与えることで、“大上と日岡”の関係を“日岡とチンタ”で再現。
チンタの姉であり、日岡の恋人“真緒”
にはチンタと共に大上にはなかった(既に失った)日岡が個人的に守りたいもの=弱みとしての役を与え、チンタの末路によって日岡の過ちと弱さを表しています。
また、
日岡とコンビを組む県警“瀬島”
には大上とは対照的なクリーンな上司&実は裏がある役を持たせ、大上の異常さと真の人間性を再認識させられます。
このような考え込まれた役まわりもあって、キャラ立ちした物語を楽しめる点“は”本作の良いところ。
他にも、前作ではちょい役だった記者・高坂がしっかり物語に関わってきたり、前作同様にヤクザ映画のオマージュが多く含まれているも良かったです。
分かりやすいところだと、高坂が警察署の入り口で立っている警官に絡むシーンは、『アウトレイジ』の水野。
また、地下通路でチンタが上林に追われるシーンも『仁義なき戦い』で土居組から逃げる広能を思い出しますよね。
『孤狼の血 LEVEL2』がつまらない5つの理由

ミヤヒロは『孤狼の血』が好きです。
前作は白石和彌監督のヤクザ映画、という前情報だけで鑑賞したので、
- 凶暴刑事・大上と真面目刑事・日岡の“継承”人間ドラマ
- ヤクザによる殺人の真犯人や動機を探るミステリ
としての質の高さに驚かされ、結果ヤクザ映画そのものに興味がわきました。
そんなミヤヒロ的には『孤狼の血 LEVEL2』の率直な感想は、
前作が面白すぎたね
本作が面白くない訳ではないですが、前作と比べると「うーん」と思ってしまいます。
なぜ、そう感じてしまったのかというと
- 上映時間139分は長すぎる
- ミステリ要素を捨てている
- ヤクザ映画としての面白みが弱い
- バイオレンス描写にリアリティがない
- 日岡が大上の意思を引き継げているか疑問
それぞれ順番に説明していきます。
139分は長い!せっかくの狂人“上林”にも飽きてくる

まず上映時間はほぼ2時間半は長い!
長い映画が全て悪いわけでないですが、本作においては上映時間が長いのはマイナスポイント。
どうしてかというと、
上林の恐怖感が見慣れて弱まる
から。
上林は間違いなく最高のキャラクターですが、139分最初から最後まで出ずっぱりだと、流石に見た目や異常な行動も見慣れてきます。
また、
上林が意外と知的なキャラクターではなく、基本暴力行為で物事を押し進めていくワンパターンであること
にも気付いてしまい、悪役としての魅力が弱まっている気がします。
また、上林の背景を不必要だったかな、と感じています。
“アル中の父親とそれを見ているだけの母親のもとで育った”というありきたりな背景はインパクトに欠け、それをさらっと描いたばかりに、上林の凶悪キャラが薄まっています。
見られることにトラウマがあり、目をえぐるという設定もそこまで新鮮さを感じません。
ミヤヒロ的には100分くらいで仕上げた方が、緊迫感も途切れず、物語も良い意味でつまった作品になったのでは、と。
思い切って上林のバックボーンは丸々削れば、
- 上映時間も短くなり、緊迫感が薄れず、濃い作品になった
- 上林の底知れない恐ろしさをより描けた
のではないでしょうか。
ミステリ要素は捨て、因縁対決に全振り

前作の魅力の1つは、なぜヤクザが殺人を犯したのかという謎と、それを紐解いていく大上・上林の捜査というミステリ要素。
しかし、本作においてその2つの魅力は皆無と言っていいでしょう。
なぜなら
- ピアノ講師殺害の動機は、刑務所での看守に対する恨み
- 目玉をえぐる理由は上林のトラウマ
- 序盤で日岡は、被害者親族の証言で真犯人の目星を上林につけている
と動機は特に知的な目的があるわけではなく、また捜査で真相に近づいていく謎解き感もないからです。
そのかわりに重点が置かれているのが、
- 狂人“上林”と孤狼“日岡”の因縁対決
- チンタの緊張感のある潜入シークエンス
どちらも前作にはない要素で、上林も日岡もチンタもキャラが立っているし、演技力のある俳優が演じているので、緊張感のある面白い展開です。
しかし、前作と同じレベルのミステリ感を期待すると、どうしても薄さを感じてしまいます。
ヤクザは出ているけど、ヤクザ映画の面白みはない

ヤクザ映画はとても魅力的なジャンルで、ハマるポイントはたくさんあります。
その中でもミヤヒロがヤクザ映画に感じる魅力は
組織同士の戦い
であるというところ。
個人ではなく組織との対立だからこそ物語のスケールが大きくなることが、ヤクザ映画の見どころ1つだと思います。
そして、その魅力は前作にもありました。
しかし、本作では
- 広島仁正会と尾谷組がすでに手打ちしている
- 暴対法移行直前で、ヤクザへの世間の風当たりも強まっている平成初期が舞台
であることから、ヤクザ同士の派手な抗争や知的な策略がほとんどありません。
極端な話ですが、本作の敵・上林の怖さはヤクザであることではなく、上林独自の怖さなので、主人公がマル暴である必要もないんです。
なので、“ザ・ヤクザ映画”のギラギラ感を期待すると物足りなさを感じます。
しかし、見方を変えて、勢いをなくした平成初期のヤクザの映画としてみれば『ヤクザと家族 The Family』や『すばらしき世界』に近い楽しみ方もできる?
バイオレンス描写にリアリティがない

前作の話題性を高めた要因の1つは、白石和彌監督の持ち味である
度を越したバイオレンス描写
豚の糞を食べさせたり、水死体や腐乱死体を映したり、真珠を取ったりなど、つい体が強張ってしまう描写が多く見られました。
そして、本作にも目潰しや銃で撃たれた頭部など、バイオレンス描写はあるのですが、どれも
現実離れしすぎていて実感がない
んです。
前作のバイオレンス描写は、どの描写も自分の住む世界で起こり得るかも、と思える身近なバイオレンス描写だったと思います。
ですが、本作のバイオレンス描写は、やりすぎたせいで逆に映画の中の出来事と割り切れてしまう表現が多かったです。
また、不快度においても2代目五十子会組長夫婦のくだりを除いて、いや〜な描写はあまりありませんでした。
かといって、バイオレンス度・不快度が低い映画ではありませんので、家族や恋人との鑑賞はオススメしませんが、前作レベルを期待するとやっぱ弱いです(多分、麻痺ってる)
日岡は狼(大上)の血を受け継げているのか問題

前作で最も大事なテーマは
大上の信念やスタンスが日岡に受け継がれた
というところ。
なので、前作を見た方にとって、1番気になるポイントは
あの後の日岡がどんな男になったのか
ですよね。
物語冒頭のナレーションで、日岡が広島仁正会と尾谷組の手打ちの根回しをしたことが語られたときは
やるじゃん
と思ったのですが、物語が進むにつれて日岡のスタイルに違和感を感じはじめます。
その最たるが
チンタの利用
です。
前作の大上もスパイを使っています。
しかし、描かれている範囲内では、危険なところに人を送り込むことはなく、自分で足を運ぶ人物でした。
それに対して、日岡は最も危険と言える上林のもとにチンタを送り込みます。
もちろん、これは作り手側が意図的に組み込んだ流れであることは、その後チンタがたどる末路を見れば分かりますが
僕たちの見たかった日岡は
コレじゃない
大上の特徴は暴力的で強引なだけではありません。
金村殺しをかばう一般人への優しさや、着実に真相に近づいていく捜査力もその魅力です。
日岡には県警の証拠隠しに自分で気付くくらいの知的なキレを見せて欲しかったです。
これじゃただの暴力刑事じゃなぁの。
ラストシーンの狼の意味

本作のラストは地方の駐在所に左遷された日岡が、
山中で狼を見かけるも見失ってしまう
場面が描かれます。
日岡が左遷されたことで、原作の孤狼の血シリーズ2作目『狂犬の眼』と設定が繋がり、続編が作りやすくなりました。
では一体狼のシーンにはどのような意味が込められているのでしょうか。
ミヤヒロは2つの意味があると思っています。それは
- 日岡が自分の中の孤狼(大上のスタイル)を見失ってしまった
- 日岡の中にはまだ孤狼の血が残っている
相反する2つの理由ですが、ちゃんと繋がる2つだと思っています。
まず、本作の日岡はチンタの利用など、
大上の血を正しく受け継げているかというと疑問
が残る人物として描かれており、それを狼を見失う描写で表しています。
しかし、それと同時に絶滅したはずの狼を登場させることで、
大上のスタイルを見失ってはいるが、まだ日岡の中には孤狼の血が残っている
ことも表しています。
なので、このラストは続編があるかどうかは未定ですが、本作の出来事を受けた上で、日岡がもう1度“孤狼の血”と向き合い、どんな孤狼に成長するのかを期待できるシーンだと思います。
『孤狼の血 LEVEL2』まとめ!

今回は『孤狼の血 LEVEL2』のネタバレ感想でした。
前作にあった刑事ミステリ感やヤクザ映画感は弱まっていますが、その代わりに日岡や上林のキャラが立っていることで、ダークヒーロー映画のような個vs個
いや、孤vs孤
としての“対決モノ”的な見どころのある作品としてはなかなか良い出来じゃあなぁの(お分かりの通り、ハマっています)
また、チンタのシークエンスでは、前作になかった潜入捜査ものとしての緊迫感があり、それを支える村上虹郎さんの可愛い子分から鬼気迫る演技まで演じる幅広さは、先輩2人に劣らない見ごたえがあります。
ラストでは原作の『狂犬の眼(孤狼の血シリーズ2作目)』の始まりと同じように日岡が左遷されます。
前作越えはなりませんでしたが、続編の構想がある上での本作の構成であったのであれば、ぜひ見たいと思えるほどには楽しめました。
公開前のPRの多さや話題性を考えると、続編の可能性は高いと思います。
今回も最後まで読んでいただきありがとうございました。
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では、また!
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