
みなさん、こんにちは!
カルブロ!へようこそ!
管理人のミヤヒロです!
- 『仁義なき戦い』のあらすじが知りたい!
- 『仁義なき戦い』のネタバレ感想が読みたい!
- 『仁義なき戦い』を無料で見る方法を知りたい!
今回は菅原文太主演、1973年公開の
『仁義なき戦い』をご紹介します。
ヤクザ映画といえば、
- アウトレイジ
- 孤狼の血
- 素晴らしき世界
- ヤクザと家族 The Family
なども公開・配信され、再び注目が集まってきている映画ジャンル。
そんな“ヤクザ映画”の中で『仁義なき戦い』は原点であり頂点とも言えるほどの大傑作で、映画好きなら外せない邦画作品です。
海外の映画監督にもファンが多い深作欣二監督が手がけた本作の大きな特徴といえば、
実際に起こったヤクザ同士の争い“広島抗争”がモデルになっている
ということでしょう。
なんと『仁義なき戦い』は戦後の広島で起こった“広島抗争”の当事者である美能幸三が刑務所で書いた手記が元ととなっています。
公開当時は、実録ヤクザ映画という宣伝で公開され大ヒットをおさめました。
今回は、そんな『仁義なき戦い』がなぜこんなに面白いのかをのネタバレありの感想で伝えていきたいと思います!
ぜひ最後まで読んでいってください!
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『仁義なき戦い』あらすじ
第二次世界大戦後の広島・呉市。
戦地から帰ってきた広能昌三は、土建屋山守組に代わって、酔って暴れる旅のヤクザを射殺し刑務所に入れられる。
刑務所で広能は土居組若頭・若杉寛と兄弟の盃を交わし、若杉の脱獄に協力。
脱獄に成功した若杉は山守組に話を通し、保釈された広能は山守組組員となるが、市議選をめぐって山守組と土居組は対立し、血で血を洗うヤクザの抗争が幕を開ける。
『仁義なき戦い』ネタバレ感想
カルブロ的!おすすめ度 90点
- 戦後ヤクザ大河!出し惜しみのない濃い物語!
- 仁義より権力!カッコ悪いのがカッコ良い!
- 2回みて分かる!男たちの泣ける人間関係!
- 仁義なき世界で仁義を通し、自分の命も客観的に見る男・広能!
- 仁義が敗北して終わる未完の傑作!
公開日:1973年1月13日
上映時間:99分
監督:深作欣二
出演:菅原文太/梅宮辰夫/松方弘樹/金子信雄/田中邦衛/伊吹吾郎/渡瀬恒彦
テンポ良すぎ!99分で描かれる戦後ヤクザ大河!

50年前の映画とは思えないスピード感で物語が展開していくので、99分があっという間に過ぎていきます。
良い意味でダイジェスト的。
おそらくそのスピード感は、『仁義なき戦い』が、
- 実話が元になっていること
- ヤクザが登場人物であること
で生まれています。
結末が決まっていない映画やドラマシリーズはやはり大なり小なり物語が進展しない時間があります。
しかし、『仁義なき戦い』は実話を元にした原作があり、物語のスタートとゴールがあらかじめ決まっているため、展開の出し惜しみがないです。
どれだけ出し惜しみがないかというと、
作中で10年の時間が経過します。
ミヤヒロが好きな『ジョジョの奇妙な冒険』の第5部が、9日間の出来事を3年以上の連載期間で描いたことと比べると、99分で10年を描くことの凄さが伝わるかと思います(※極端な例)
それは冗談ですが『仁義なき戦い』は本当に物語濃度が高く、99分の中で、
- 山守組と土居組の抗争
- 坂井派と新開派の山守組の内部抗争
まで描かれているので、映画全体の濃度が高いです。
それにくわえ、10年という作中時間で土建屋・山守組が呉市を仕切る一大組織になっていく過程も描かれていると考えると、もはや
戦後のヤクザを描いた大河ドラマ
と言っても過言ではないでしょう。
また、本作はヤクザ映画なので、登場人物たちが問題に直面した時どうするのかというと、
とりあえず、殺すんですね・・・
それが許されている(許されていない)当時のヤクザの世界が舞台なので、冗談抜きで本当に“とりあえず感”で邪魔者を殺します。
しかし、物語にはスピード感を与えられ、驚くぐらい見ていて飽きません。
あわせて、梅宮辰雄や松方弘樹といった大御所たちが、いとも簡単に命を落としていくので、初めてみた時はそういう意味でも衝撃作でした。
『仁義なき戦い』の意味は?

ヤクザに仁義=義理・人情は切っても切れない言葉です。
あくどい仕事で金を稼ぐヤクザたちですが、義理・人情といった人の道を重んじるがゆえに、ヤクザ映画では彼らのマグロッッ!!!
男ッッ!!!
な部分がついカッコ良く見えてしまいます。
ヤクザの世界には親子盃・兄弟盃という文化があり、それは
血の繋がっていない男同士が盃を酌み交わすことで、親子・兄弟になる
というヤクザにしかない文化です。
『仁義なき戦い』でも山守組組長と組員たちが親子盃をへて親子に、広能と若杉が血の兄弟盃を交わすことで兄弟となる様子が描かれます。
盃によって交わされた絆は血が繋がっていないからこそ、仁義によって固く結びつき、絶対の上下関係が生まれます。
しかし、本作に登場するヤクザたちには、タイトル通り仁義がなく、
金や権力のために義理の親子・兄弟関係なく、裏切るヤクザ
の姿が描かれます。
一言で言えば、仁義なき=カッコ悪いヤクザたちが本作のテーマになっています。
ですが、時代の変化とともに男のあるべき姿という価値観も大きく変わってきました。
そんな令和の時代を生きるミヤヒロの目には、
カッコ悪いけど、生き残るため、金や権力のために命を張って、手を汚す男たち
いわゆる“昭和の男”がカッコよく見えてしまいました。
2回目で気付く!男たちの泣ける人間関係

- 嘘泣きを使ってまで、組員を都合よく動かす山守組組長・山守
- 組長に逆らって組の実権を握ろうとする坂井
- 土居組に加担し、山守組を裏切る神原
- 組の意思に反しヒロポンで稼ぐ新開
など登場するヤクザのほとんどが金・権力のために誰かを裏切り、策を巡らします。
そんな裏切りの人間関係を描いた『仁義なき戦い』は2周目で泣けます!
何が悲しいかというと、この物語が始まりから裏切り合戦ではないということ。
本作は昭和21年の広島の闇市から物語が始まり、最初の2〜3分で主要登場人物の十数名が次々と名前付きで紹介されます。
初めは、
無理無理笑
覚えられんて笑
と謎の半笑いをかましながら、諦めモードで鑑賞を始めたのですが、気付くと全員の名前と個性が染みついているんですよね。
全ての人物にキャラクターがうまく割り当てられ、印象的な見せ場が与えられており、高い脚本力と構成力を見せつけられました。
そんな多くの登場人物ですが、初めはみんな本当に気前のいい兄ちゃんたちで、裏切りの『う』も感じない良い感じのワル仲間って感じなんです。
しかし、組織が大きくなるにつれて、それぞれの不満や欲が膨らんでいきます。
そして、自分が誰かを裏切っているからこそ、周りのことも一切信用できなくなっていく様子が描かれていきます。
刑務所から出所し坂井に会いにいった広能が言った
「後がぁ〜、後がないんじゃぁぁぁ〜」
「わしの事も信じれんようになったんか」
というセリフには、仁義で繋がった男たちの絆が嘘・裏切りによって薄れてしまっている悲しさが詰まっています。
だから『仁義なき戦い』は2周目で泣けるんです。
泣きポイントは冒頭の登場人物たちが紹介されるシーン。
1周目では大きく揺れるカメラワークと立て続けの登場人物の紹介が相まって、正直誰が誰だかわからず、物語が進むにつれて顔と名前と性格が一致していきます。
この最初のシーンを顔と名前が一致した状態でみると、
内部抗争で争った坂井と新開が普通に話してたり、坂井派の矢野と組長派の槙原が一緒に働いていたりと、今後裏切り合う、とは思えない関係性で描かれていて、グッと来てしまいます。
仁義を貫き、自分の命すら客観的に見る広能

そんな嘘・裏切りが横行する世界で、ただ1人仁義を全うする男が広能昌三です。
広能昌三は『仁義なき戦い』の元になった手記を獄中で描いた美能幸三がモデルになっています。
つまり、自分アゲです。
そんなことはさておき、広能は物語の最初から『仁義なき戦い』においては異質な存在。
登場する男たちは“ずる賢いヘタレ”か“”怒鳴り散らかす男”かに大きく分けられますが、広能はそのどちらでもなく、いわゆる静かでクールな雰囲気があります。
そして、広能という男は作中を通して、
個人の損得にとらわれず、親や兄弟のために動く、仁義という一貫性
があります。
親・兄弟のためなら、つまらない喧嘩でも自分の指を落としますし、土居組組長暗殺にも自ら名乗り出ます。
広能は非常に客観的に物事を見ており、自分の体や命すらも客観的に見ている節が見てとれます。
ですが、正直、獄中から出てきて坂井に「それでも山守は親だから仲良くしろ」的なことを言っていた時は、
獄中にいて抗争に関わっていないから、そんなのんきなことが言えるんだろ
と謎に坂井目線で考えてしまいましたが、広能は作中を通して仁義という一貫性を見せてくれているので、もし獄中にいなかったとしても同じ考えなんだろうな、と思わされてしまうカリスマ性を広能は持っています。
まあ長々と話しましたが、広能カッコよいということです。
敗北で幕を下ろす未完の傑作

シリーズ最高傑作と言われる事もある『スターウォーズ/帝国の逆襲』のように主人公側が勝利をせずに幕を閉じる“未完の物語”には名作が多いです。
そして本作『仁義なき戦い』も、未完の物語と言えるでしょう。
なぜなら、広能は山守組を抜け、結局は裏でずる賢く糸を引いていた山守が、内部抗争で漁夫の利を得て物語が終わるからです。
『仁義なき戦い』はその後、
- 広島死闘篇
- 代理戦争
- 頂上作戦
- 完結篇
また、新仁義なき戦い・・・と続いていきますが、1作目撮影中には続編が決まっており、その事もあって、本作は未完となったという背景もあります。
しかし、坂井の葬儀で山守の前で銃をぶっ放すというある種の戦線布告は打ち切り漫画の「俺たちの戦いはこれからだ」ならぬ
俺たちの仁義なき戦いはこれからだ!
的な期待感もありつつ、しかし、
権力を求めた男たちがより大きな権力には勝てずに終わる無情感や
山守の用意した葬儀で見送られる坂井を銃で葬儀をめちゃくちゃにする事でしかたむけられない広能の虚しさがいい味を出しています。
『仁義なき戦い』まとめ!

今回は『仁義なき戦い』のネタバレ感想でした。
古いヤクザ映画ということで抵抗感がある方も多いと思いますが、間違いなく世界に誇れる日本映画です。
今見ても飽きずに見られるスピード感や登場人物や組織の思惑が交差するサスペンスとしての緊張感がヤクザ映画というジャンルに驚くほどハマっています。
仁義を失っていくヤクザたちとそれでも仁義を通す広能に感じる悲しさは、人間ドラマとしてもとても見ごたえがあります。
最近では『孤狼の血』などのヤクザ映画が再び商業ベースで作られるようになってきており、今後注目のジャンルであることは間違いないでしょう。
『仁義なき戦い』へのリスペクトやオマージュのある作品も多いですし、映画好きなら見て損はない作品だと感じました。
今回も最後まで読んでいただきありがとうございます!
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ではまた!
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