映画『シライサン』ネタバレ感想!エンドロールまで怖い論理的Jホラー!いいねが欲しい幽霊?その正体は・・・?

ホラー
引用元:シライサン公式サイト
ミヤヒロ
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この記事がオススメの方
  • 『シライサン』のあらすじ・ネタバレ感想が読みたい!
  • 『シライサン』の見どころを知りたい!

今回は2020年1月10日に公開されたホラー映画
『シライサン』をご紹介いたします!

本作はなんと『夏と花火と私の死体』『ZOO』で知られる小説家・乙一さんが、安達寛高名義で監督・脚本を務めています。

名前を知っただけで呪われる、という

  • 『リング』:ビデオを見たら死ぬ
  • 『呪怨』:呪いの家に行ったら死ぬ

に比べ、シンプルがゆえに強い拡散力を持つ『シライサン』の呪いを描いた都市伝説系ホラーの本作。

今回はそんな一流小説家が描くジャパニーズ・ホラーのあらすじ・ネタバレ感想を書いていきます!

ぜひ最後まで読んでいってください!

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『シライサン』あらすじ

鈴木春男のもとに弟から不可解な電話がかかってくる。

すぐに弟のアパートに駆けつけた春男は、眼球が破裂した弟の変死体を発見。

弟と同じバイト先の女子大生が同じ死に方をしたと知った春男は、その女子大生の友人・山村瑞紀に会いにいき、2人は一緒に不可解な死の真相を探り始める。

そして、2人は“ 名前を知ると呪われる”シライサンの怪談話にたどり着く。

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『シライサン』ネタバレ感想

『シライサン』感想

カルブロ!的おすすめ度 74点

  • ホラー映画らしからぬ、ゆるい恋愛要素
  • ロジカルに呪いを解かれる真面目幽霊“シライサン”
  • いいねが欲しいSNS的幽霊?
  • エンドロールにヒトコワ要素!

映画情報

公開日:2020年1月10日
上映時間:99分
監督:安達寛高(乙一)
出演:飯豊まりえ/稲葉友/忍成修吾/染谷将太/谷村美月

名前言わなきゃいいじゃん!で終わらないうまい構成力!

さすがの一言! 小説家・乙一の高い構成力!

シライサンの名前を言わなきゃいいじゃん!で終わる話を、人の好奇心や極限状態の心理を用いて、小説家でもある乙一先生が自然に描いています。

また、

  • 知人・弟の死の真相を探る春男と瑞紀
  • シライサンの取材をする間宮幸太
  • シライサンの対処法を知っている森川

それぞれの物語が重なっていく様子は乙一先生の構成力の高さが見て取れ、大きな違和感もなく作品としてまとまっている印象。

そしてシライサンのビジュアルは、

  • 和服の女性
  • 穴のあいた両手に鈴のついた紐を通し手を合わせている
  • ほとんど黒目の大きな眼球

と強烈です。

特に大きな目はゲーム『青鬼』やよく見る目の大きな怖い系画像に通ずる生理的嫌悪感があり、シライサンが映るたびにゾワっとできる良いビジュアルです。

また、染谷将太や谷村美月、忍成修吾といった印象的な役者さんが脇を固めていることもあり、締まりのある作品に仕上がっています。

小説家の誤算?恋愛のゆるさに引っぱられたホラー

調査というよりデート? ゆるい恋愛要素がホラー感を薄めている

シライサンの強烈なビジュアルに反して、ホラー映画らしい緊迫感や重さは今ひとつ物足りない『シライサン』。

それは、

瑞紀と春男の初々しい恋愛模様がテーマの1つとして描かれている

からでしょう。



ホラー映画において緩急は重要で、ドラマパートの“緩”の部分があることで、幽霊に襲われる“急”の展開がより際立ちます。

しかし『シライサン』は“緩”の部分が文字通り“緩”すぎで、そのゆるさもわざと盛り込まれている印象。

なぜそう感じたのかというと、まず、主演の飯豊まりえと稲葉友がホラー映画のキャスティングというよりも恋愛ドラマのキャスティングといった方がしっくりくるくらい雰囲気が柔らかいです。



また劇中に、

  • 瑞紀の手料理を食べる2人のなごやかなシーン
  • ふと手と繋いでしまって「あ、すいません」となるシーン

などの若い2人の恋愛描写がたびたび挟まれたり、

終盤で記憶をなくした瑞紀がシライサンに狙われないよう春男が他人のふりをするが、瑞紀の中で2人の思い出が“大事な思い出”であったことがわかる“ほろ苦い”シーンなど、

瑞紀と春男の恋愛模様がシライサンの呪いを解く物語と同じか、それ以上の比率で描かれています。

そのせいなのか、

  • 2人がシライサンを調べるために温泉街に訪れるシーン
  • 呪いを広めた渡辺が働いていた酒屋で日本酒を試飲するシーン

なども調査というよりデートをしているように見えます。



おそらく心霊体験をきっかけに出会った2人の恋愛模様といったテーマも描こうとしているのだと思います。

しかし、映像で入念に2人の恋愛パートを描いてしまったことで、ホラーパートにもそれが影響してしまい、ホラー映画にしては重さのないゆるい作品に仕上がってしまいました。

ある意味、文章に生きる小説家らしい誤算。

ただホラーとしてはゆるく仕上がったものの、この“ホラーなのにゆるい”感じが『シライサン』の味と思うこともできます。

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設定に忠実で、シュールになるシライサン

論理的な主人公vs設定に忠実すぎるシライサン

名前を聞いたら呪われる、以外にもシライサンには、

  • シライサンを見ていれば襲ってこない
  • 3日に1回現れる

といった設定があります。

そして、その設定に対して主人公たちが、

「100万人に拡散すれば80年の人生でシライサンが現れる確率は0.1回」

など論理的に対処していく様子も他のホラーとは一味違った1つの見どころ。



しかし、シライサンが、

幽霊のくせに設定に忠実な真面目幽霊のせいで、対処された時のシライサンの姿がシュール

に見える瞬間が多々あります。



たとえば、シライサンを見ていれば襲ってこない、という設定。

「映画1本分の時間、あいつを見続けないといけないんだ!この気持ちがわかるか!」的なことを映画内で言わせていましたが、

たしかにシライサンが消えるまで何時間もその姿を見続けなければ眼球破裂という状況は確かにキツイ・・・。

ですが、それはシライサンと1対1の時の話。

シライサンvs瑞紀&春男になるシチュエーションで、瑞紀が涙をふこうと「ちょっとすいません」と目をそらすと、春男が「僕が見てるんで大丈夫です」と返すシーンはある意味問題シーン。

子守でもしているのかな?

と思うほど、そのやりとりはホラーらしくなく、その間シライサンもシライサンで、まじで大人しくしてるので、

だるまさんが転んだみたいだ・・・

とホラー映画を見ているとは思えない感想がふと浮かんでしまいました。

また、その時のシライサンの“少し腰を引いて、手を合わせて前に突き出している姿”も他のシーンでは気味が悪いのに、そのシーンではちょっと面白くも見えてしまいます。

シライサンの起源・正体?そんなのどうでもいい!

シライサンはいいねが欲しい幽霊? 正体なんかどうでもいい?

結局シライサンという存在は何者だったのか。

一応、作中で、

  • 呪いをかける家系が住む村“目隠し村”と関わりがある
  • 手に通した鈴付きの紐も目覚めた死者の自由を奪い、いち早くそのことに気付くための目隠し村の風習である

ことが、急にさらっと明かされます。

明かされ方も民俗学者の本に書かれているという、調査系のホラーとしてはとても雑な明かし方。

しかも、とうの目隠し村への道は行き止まりで行けなくなっており、

呪われてんだよ?なぜ粘らない?

と思えるほどサクッと諦めていて、

シライサンが何者であるのかは重要でない

ことをとても丁寧に教えてくれます。

その証拠になぜシライサンが見ている間は襲ってこないのか、またなぜ3日に1回しか現れないのか、といった謎に関しては一切触れられません。



それよりも作中で言われていたように、“見ている間は怒らない。見ていないと怒りだす”といった

SNSの繋がりや承認欲求

を連想させるキャラクターとしてのシライサンの方がテーマとしては重要なのでしょう。

そういった現代の時代背景とホラーを掛け合わせた部分は、携帯電話をテーマにした『着信アリ』と通ずるところがあります。



作中で春男が「(SNSで)いいねをするということは、あなたを見ていますという確認でもある」と話すシーンがあります。

このことをシライサンに当てはめると、

シライサンはいいねをしてほしい幽霊ということになるんですかね。

怖いというより「いいねが欲しいって、なんなんだお前は・・・」と思ってしまいます。

SNSや承認欲求をホラーとかけ合わせるのであれば、承認欲求に駆られた人物がシライサンに襲われていくシステムで攻めた方がホラー映画としては正解かな、と感じました。

また大きな眼球というのは、“見られる”というより“見る”ということの誇張に用いられる表現ではあると思うので、“見られたいシライサン”にマッチしないビジュアル要素ではあるな、と感じます。

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エンドロールに“ヒトコワ”な仕掛け

エンドロールにヒトコワ? 脚本家に注目?

『シライサン』のエンドロールには、ゾッとするような仕掛けが隠されている

とのことで、ミヤヒロも注意深く見ていたのですが、

気づけませんでした・・・

それで後から調べたところによると、エンドロールで、

間宮幸太の妻・間宮冬美の名前が脚本家として流れている

とのこと。

どういうことかというと、瑞紀が思いついた“シライサンの話を多くの人が知れば、シライサンが現れる確率は下がる”という非人道的な解決方法を幸太から伝えられた冬美がそれを『シライサン』という映画で実行した、つまり、

見ているあなたもこれでシライサンの呪いに巻き込まれました!

という恐怖演出ですね。

これは自分で気付かないとゾッとできない・・・悔しい。



ただこれのゾッとポイントは、

冬美が自分の呪いを薄めるためシライサンを拡散しているのではないのかも知れない

ということ。

作中、瑞紀と春男がそれぞれ死んだ友人と弟の共通の友人・鈴木に会いにいった時に、鈴木が自殺を図ります。

鈴木は瑞紀と春男のおかげで一命を取り留めますが、その後手紙で、自殺を図った理由は、

なぜ自分だけがこんな不幸な目に遭わないといけないのか、と思い道連れにしよう考えてしまったから

と明かします。

そのことも合わせて考えると、冬美は、

自分の夫と子供だけがシライサンに殺されたことが許せず、無差別に呪いを拡散している

可能性があります。

そう考えると、もはやヒトコワ。

『トリハダ 劇場版』に出演した谷村美月さんを冬美にキャスティングしたこともをそういう意図が見えてきますね。

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『シライサン』まとめ!

『シライサン』まとめ!

今回は『シライサン』のネタバレ感想でした!

小説家の乙一先生が監督・脚本とあってうまく映画としてまとまっていましたが、ところどころ文章と映像の違いによる誤算も見られました。

しかし、シライサンに論理的で対抗していくという物語は、乙一先生らしい作風が見てとれ、次回作にぜひ期待です。

ちなみにその次回作というのがめちゃくちゃ面白そうで、Netflix配信の「exception」というタイトルでスペースホラー作品になるとのこと。

今から待ち遠しいです!

今回も最後まで読んでいただきありがとうございました!
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ではまた!


ちなみに今ちょうどお風呂場で物音がしたのは、シライサンとは関係ないですよね・・・?

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